生きるその姿を空の果てに響かせて
もう10月も半ばで、夕日が沈む前に風が冷たくなる。晴れた日は星空が澄んで見えて、息を吐くと少し白く染まるこの季節が一番好き。
先日、応援しているアイドル HiHi Jetsの井上瑞稀くんが、事務所に入所し10周年を迎えた。アイドルを志し門を叩いてくれてから10年。続けてきてくれたことが嬉しい。続けてきたことが彼の強さであり、誰にも負けない武器だと思う。
彼をテレビで見つけて10年。「アイドルを応援する」私がその行為を始めて10年経ったことに気づいた。アイドル以外のものに夢中になった時期もあったけれど、いつも生活の近くに居てくれて、笑顔にしてくれて、幸せを迎え入れてくれたのも「アイドル」だったなと、思い返す。
沢山の笑顔と幸せをくれた「彼ら」は、幸せなんだろうか。心から笑えているかな…ちゃんと食べて、寝て、たくさん休めているのかな…?
どきどき、届かなくてもいい心配をしては、お風呂のなかでぼんやりと宙を眺めたり、お夕飯を作りながら二つ目の皿を出したりしている。
深夜1時。ひさしぶりに本を読み、学生時代ぶりに"徹夜"をしたの。
読み終えてから、涙がとまらなくて、でもその涙の理由をすぐに言葉に上手く表現ができなかった。
読了したのは、
「オートリバース」作:高崎卓馬
1980年代を駆け抜けたアイドルと親衛隊の少年たちの青春ストーリー。ラジオドラマとして、今年の12月には民放ラジオにて放送・配信が開始されます。
主人公の少年2人を演じるのは、HiHi Jetsの猪狩蒼弥くんと作間龍斗くん。アイドルを応援する少年の役をアイドルが演じるのか…と高揚した。
私が生まれる10年以上前の、女性アイドルを応援する少年2人のお話。生きてきた時代も、想う対象も違うが、共感できる感情と考えさせられる感情があった。
だいすきなセリフと沢山出会えた。そのなかで、特に印象に残った会話があります。
171ページ。彼らが応援する「本人」小泉今日子さんが『最近元気がないのではないか』(テレビ出演した際の表情や声のトーンでそう彼らは感じたのではないかと思う)という話題になった際の駆け引き。
「俺たちって何か役にたったのかな?」
「僕たち、本人からいろんならものを貰ってばっかりですもんね。好きだっ!って何も考えずに叫んで、いろんなものをぶつけちゃって。それを全部笑いながら受け止めてくれて」
「感謝しなきゃな」
「感謝しなくちゃですね」
私は相手からの愛情や熱意が自分の許容範囲を超えたら、一歩引いてしまう性格だな、と自分では思う。だから、相手の方が自分を想ってくれる力量や熱量、時間が多いと「応えてあげられない」という申し訳なさを感じてしまい身を引いて、離れたくなってしまう。相手とは、同じ温度で話していたいし、同じ温度で距離を保ちたいし、触れたい。
一方的な愛を"受け止めて"いつだって笑顔にさせてくれること、実はとても難しいことなのではないかと思う。いつだって「アイドル」を全うしてくれていること、『ありがとう』の気持ちを忘れてはいけないな、とおもったの。
私が「アイドル」を応援しはじめた頃より、今は凄く凄く、わたしたちファンの声が「本人」に届きやすい時代になったと思っている。
そして、届く声がプラスなことだけではないことを私たちも「本人」もきっと知っているはずなのだ。
瑞稀くんは以前、少年クラブでエゴサーチをしていると打ち明けてくれた。パフォーマンスや演技がどう評価されているか気になる、評価が欲しいって話してくれていた。匿名な分、浴びる言葉が綺麗事だけとは限らないかもしれない……。瑞稀くんはいつも、マイナスな"言葉"を使わないように気持ちを伝えてくれるが、飲み込んだ気持ちもきっと10年のなかで沢山あったんではないかと思う。
10月3日瑞稀くんは自身の入所日に更新してくれた HiHi Jets公式ブログ『伝記』にて、こう想いを伝えてくれた。
「これまで、楽しいことばかりではなかったですが僕はどうやらこの仕事が本当に好きらしいです。4人やみんなには自分の好きなこと、なりたいものややりたいことを素直に言葉にする勇気をもらいました。ありがとう。これからも伝記では自分の気持ちを素直に言葉にしていけたら、と思っています。
ですが、言葉は時に凶器にもなります。僕のファンのみんなの言葉が温かい言葉で溢れていることを願っています」
ファンの言葉や行動は、彼らに伝わっているし、気付いている。その上で、信じているし、こうあってほしい、とアイドルからファンへの「お願い」をしてくれた。瑞稀くんからの「お願い」はいつも信頼と自分の行動や決意を添えてくれるから好き。聴いてあげたくなる。だいすき。
信じてくれるから、信じれるし、応えてくれるから、応えたくなるの。
オートリバースを読んで、改めて身を引き締めた。どうか彼らに届く言葉や気持ちが優しい世界に包まれますように。プラスのことばを沢山、沢山、伝えて、 HiHi Jetsを「好き」と思うひとがこれからも増えていったらいいなと思う。
昨年の夏、発表されたHiHi Jetsのオリジナル曲。
「Eyes or the future」
初めて披露してくれた昨年の夏と、配信してくれた今年の夏、ライブ中に、アンコールラスト曲としてうたってくれたこの歌。
蒼弥くんのラストラップ部分
失ったものを数えるよりも
一分一秒戻らない時を
誰のためでもなく俺のため
生きるその姿を空の果てに響かせて
与えてくれる「彼ら」が、くれるものを丁寧に大切に心にしまって「応える」から、どうか、私が応援する「彼ら」も「誰のためでもなく俺のため」に生きることを忘れないでいて欲しいな。
SNSを通じて彼らと会話ができること、一緒に出演ドラマや映画を盛り上がれること、近くに感じれてとても嬉しい。だけどいつだって、わたしと「彼ら」には見えない壁があって、その壁も大切にしたいなと思う。
同じ時代に生きて、同じものを観て、触れて、気持ちを共有できることが嬉しい。生きてて、今日も元気でいてくれるだけで、幸せになれる。
有望な未来しか見えないの、信じさせてくれて本当にありがとう。
10月16日。今夜はMステにジャニーズJr.が出演します。私の応援するHiHi Jetsも出演する。
今日は会社で半休をいただき、帰宅前に事務所で携帯を開いたときに嬉しいニュースが目に留まり涙が止まらなくなった。
井上瑞稀くんが抜擢された。
https://www.nhk.or.jp/kirin/news/news_201016.html
嬉しくて、嬉しくて、涙が止まらない。震えも止まらない。嬉しくて泣きじゃくって、周りの大人に心配をされた。涙をぬぐいながら笑顔で「聞いてください…」「観てください…」を連呼していた。(たぶん、怖かったとおもう)
だいすきなひとの飛躍が嬉しい。きょうは世界で一番幸せを感じた。世界一愛おしいひと。
瑞稀くんの重ねてきた努力の時間や想いが、周りの大切なひとへ、そしてこれから大切になるひとへ届いていることが嬉しい。
お誕生日の夜に大好きな人の活躍を観れるなんて…と思って起きた朝。まさか、まさか、瑞稀くんのこんなに素敵な誕生日プレゼントはないよね。
https://j-island.net/movie/play/id/7414
必ず1つずつ、じぶんの武器にしていく瑞稀くん。
同じ日本で働く人間として尊敬するし、瑞稀くんの姿勢や言葉、経験を知れて本当に私の生活は豊かになったの。
自分が生まれてから24年間の人生のなかで、瑞稀くんと出会えたこと、とてもとても幸せ。
同じ月に生を受けたこと、ほんの僅かに共通点でも嬉しくてしあわせになるね。
転んだら手を貸すから、瑞稀くん明日も明後日も、どうか健康で、めいいっぱいお仕事に取り組めますように……。